自分らしい人生を切り拓くために、今の時代に必要な学びとは

Sponsored by 代々木ゼミナール

2026/07/01

AI の普及により世の中が大きく変化し、先行きが見えない不確実な時代。社会で活躍し、自分らしい人生を切り拓くためには、どのような力を身につけるべきなのでしょうか。受験勉強や大学で学ぶことにはどんな意味があるのでしょうか。外資系金融機関を経て起業したキャリアを持ち、モデルとして活躍する2児の母・申真衣さんと、SAPIX YOZEMI GROUP共同代表(代々木ゼミナール副理事長)の髙宮敏郎さんが「自分で人生を切り拓く 自己価値を上げるための選択と学び」をテーマに語り合いました。

受験勉強は社会人のプロジェクトマネジメントに通じる

髙宮 申さんは「医学部に行ってほしい」とのご家族の意向を振り切り、大阪から上京して東京大学に進学されたエピソードをお持ちですね。

 父は医者で、両親は当たり前のように私が医者になることを期待していました。でも私は、そんな親に反発し、あえて違う方向に進みたくて、高校1年の時から東京大学を目指しました。

髙宮 申さんが通った四天王寺中学校・高等学校は、関西屈指の高い進学実績を誇る女子校として知られていますし、毎年、多くの生徒が医学部へ進学しています。

 私は文系でしたが、校内では少数派で、受験対策を学校に頼ることがあまりできませんでした。自分で情報を集め、スケジュールを立てて、勉強に取り組まなくてはならなかったんです。いくつかの塾に通い、そこで出会った友達に聞いたり、東京大学には英語のリスニング試験があったので、友達とNHKラジオ講座のテキストを買ったりしていました。

申真衣(しん・まい)/1984年生まれ、大阪府出身。東京大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。2018年、当時最年少の33歳でマネージングディレクターに就任。同年退職し、エンターテインメント企業を共同創業。GENDA代表取締役社長を経て、2026年4月まで取締役を務める。ファッション誌「VERY NaVY」などでモデルとしても活動。2児の母。

髙宮 同じ志望校を目指す友達がいると心強いですね。それに、自分自身で勉強方法を考えることは、大学受験でとても大事です。単語一つ覚えるのでも、単語帳を使うのか、100回ずつ書いてみるのか、音読するのか。何が一番、効果があるかは人それぞれ。こうした試行錯誤の経験は、社会に出てからのパフォーマンスにも役立ちます。

 大学受験って、社会人のプロジェクトマネジメントに通じるところがありますよね。とくに東京大学は受験科目が多いので、上手に時間配分をして勉強することが肝でした。限られたリソースを使って、いかに最大の成果を出すか。高校3年の1年間はスケジュール表を作り、日ごと、月ごとのタスクを細かく落とし込んでいたこともありました。

大学で金融工学と出会い、微分・積分や行列の意味を知る

髙宮 申さんは東京大学の文科二類に入学後、3年次に経済学部に進まれました。

 またも、両親の「医者にならないなら、弁護士を目指してほしい」という希望とは別の選択をしました。両親は、社会で生きるために私に何か資格を取得してほしかったようですが、私は、「それならば、法学部も行きたくない」という反骨心から経済学部に進みました。カリキュラムの中では、金融工学の授業が面白く感じられました。人間や企業の行動をモデル化し説明するためのツールとして、高校で習った微分・積分や行列の知識が生かせたので、「数学を学んだのはこのためだったんだ」と理解することができたんです。

髙宮 高校で学ぶ数学って抽象的ですよね。計算方法を覚えれば問題は解けるけれど、これが一体何の役に立つのかわからない、と感じている生徒は多いようです。

髙宮敏郎(たかみや・としろう)/1974年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)を経て、2000年4月、学校法人高宮学園代々木ゼミナールに入職。同年9月から米国ペンシルベニア大学に留学、教育学博士号(大学経営)取得。同学園の財務統括責任者を経て、09年から現職。

 金融工学の授業では成績が1位になり、東京大学に入って初めて「何かを見つけた」と実感できました。私は決して上位レベルの得点で入学していないと思いますが、この頭脳集団の中で、自分がトップになれるものがあることがうれしく、大きな自信になりました。そこで、授業を担当していた指導教官のゼミに入り、専門的な学びを続けました。

苦手な営業の経験が、自己価値をつくる強みになる

髙宮 こうした申さんの選択が、のちに金融業界に進むことにつながったんですね。東京大学卒業後は、ゴールドマン・サックス証券に就職されました。

 社会人になって数年間は、苦難の時期でした。リーマン・ショック後に異動させられたのは営業の部署。苦手な仕事に感じられて、まったく成果を出せなかったんです。4年目には、もう会社を辞めてしまいたいと思いましたが、当時はリーマン・ショック後の不況期で、転職先もない。悩んだ末、「もし社内に他の仕事があれば、自分から手を挙げてみよう」と、部門長にメールで相談し、デリバティブ(金融派生商品)を開発する部署に異動しました。

その部署での仕事は、私に向いていたようです。当時の上司からは、営業の経験があるからこそ、顧客のニーズを把握し、提案の仕方を考えるといったスキルが、異動先での仕事の強みになるとアドバイスいただきました。振り返ると、営業でうまくいかなかった時期も無駄ではなかったと思います。

弱さをさらけ出せる大学時代の友人が、かけがえのない存在に

髙宮 さまざまな知識や経験がかけ算になり、申さんご自身の価値を形づくることにつながったのですね。その後は、当時最年少の33歳で同社のマネージングディレクターに就かれたのち、エンターテインメント企業を共同創業。GENDA代表取締役社長として会社を大きく成長させました。現在は、子育てとモデル活動を両立されています。自分の未来を切り拓くうえで、東京大学に進学して良かったと思うことはありますか。

 周りに本当に優秀な人ばかり。頭脳で勝負するだけでなく、何らかのスキルを持たなくてはならないことに気づけたことは大きかったです。東京大学を卒業したことが、仕事を一緒にする相手の印象に残りやすいメリットもありました。

髙宮 大学時代に出会ったご友人との関係や築いたネットワークも、財産になっているのではないでしょうか。

 東大生はあまり群れたがらないのが特徴で、髙宮さんの母校の慶應義塾大学のように、同窓会や卒業生の絆が強い文化はないかもしれません(笑)。でも大学時代に私が出会った友達は、かけがえのない存在です。社会人になってからは、他人に自分のすべてをさらけ出すことはなかなか難しい。でも、まだ自分が何者でもなかった時に出会った友達は、深く知っている仲なので、弱い部分も見せられます。卒業後さまざまな分野で活躍している友達に、本音で悩みを打ち明けられるのはありがたいことだと思います。

髙宮 受験生のみなさんにもぜひ頑張って東京大学にチャレンジしてほしいのですが、大学関係者の方に話をうかがうと、「どうしたら女子学生をもっと増やせるか」と悩まれているようです。「自宅から通える大学を」といった地元志向もあります。東京の難関大学を目指す地方の女子高校生が少ない現状について、どう思われますか。

 地方の女子高校生のみなさんには、東京の大学を目指すことは、大きな価値があると伝えたいです。私は上京したばかりの頃、周りに首都圏出身の学生が多くてかなりアウェイ感がありました。でも、東京は多くの人との出会いやキャリア形成の機会に恵まれていますし、それだけ自分の選択肢が広がり、人生を切り拓くチャンスも増えるのではないでしょうか。

髙宮 今はインターネットで情報を集めることができ、オンラインでも簡単につながれます。でも、そんな時代だからこそ、大学のキャンパスというリアルの空間で学友と時間を共有し、刺激しあったり、切磋琢磨(せっさたくま)しあったりすることに価値があるのでしょう。

 私自身の経験からも、人生はリアルに出会った人からのインスパイアによって扉が大きく開かれていくように思います。ゴールドマン・サックス時代の後輩に、私よりも先に起業して会社を上場させた女性がいます。彼女のことは学生時代から知っていました。身近な存在だった彼女ができるなら、自分にも起業できるだろうと思えたんです。

髙宮 そばにいたご友人がロールモデルになりえたということですね。同じコミュニティーの一員が社会のさまざまな分野で活躍していることは、進学先を選ぶうえで大きなポイントになりますね。

AI時代に必要なのは、ベーシックな学びと自身の経験

髙宮 今は先の読めない不確実な時代で、AIの普及によって世の中も大きく変わりつつあります。そのような時代に子どもはどのような力を身につければいいのか、多くの親御さんが悩まれています。

 私には小学4年と年長になる娘がいます。数十年後の社会がどうなっているかは誰にもわかりませんが、自分が両親の思いと異なる選択をしてきたこともあり、娘たちに「私たちはそのうち、意見が合わなくなることがあるかもしれないね」と伝えています。それでも、子どものうちから学習習慣をしっかり身につけることは大事だと思っています。

髙宮 AIを使って優れたパフォーマンスを出すことはできるかもしれませんが、どこまでが本当の実力かはわかりません。AIを使いこなせる前提として、自分自身の実力を知ることは必要ですし、そのためにも、私はベーシックな学びが大切だと思っています。

そして、もう一つ大事なのは、その人ならではの経験だと思います。難しいことに挑戦し、時には失敗して悔しい思いをする。逃げたくなるような困難も乗り越える。意見の異なる仲間と衝突しながらも、協力して何かを成し遂げる。そういった経験値を積み重ねることが、その人の価値を高めることになっていきます。

 例えば、5年ほど前に子どもにプログラミングを教える流れがありましたが、今ではコモディティー(一般)化しています。AI の進化により、表面的なスキルが古くなるペースは早まっていると感じますが、オーソドックスな学力が必要なことに私も同感です。そういった土台の上に、新しいことをストレスなく楽しみながら学んでいける姿勢が、自分らしい豊かな人生を切り開いていくことにつながるのでしょう。

選択肢が広く、質の高い教育が受けられる大学を目指して

 高宮さんは、最近の大学選びについてどのようにお考えでしょうか。

髙宮 近年、高校生のうちに将来やりたいことを明確にし、そのために進学先の大学や学部を検討するアプローチがよく見られます。でも、社会を十分理解しているとは言えない10代の若者に決断をゆだねるのは、少し無理があるのではないかとも感じています。これからの時代は、今存在していない仕事がどんどん生まれるかもしれません。受験時に方向性を固めるよりも、入学後の選択肢が広く、質の高い教育が受けられる大学を目指すことのほうが、理にかなっているように思います。

 私自身、大人になってから学ぶことの大切さをしみじみ味わいましたし、いつかは、再び学生に戻り、学びたい気持ちがあります。もし、私が18歳の受験生だとしたら、海外の大学に進みたい思いもあります。

髙宮 大学の価値は、単純に数値化できるものではありません。でも、大学に合格するための受験勉強には、明確に数値化できる評価軸があります。そのことをポジティブにとらえ、高校生のみなさんにはぜひ、自分らしい人生を切り拓くための土台となる大学を目指していただきたいですね。

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