【大学受験の基礎知識】大学受験にかかる、想定外の出費とは…?

2023/03/20

受験生の保護者としては、大学入学後の学費だけでなく、受験自体にどれぐらいのお金がかかるのか、しっかり押さえておきたいところです。教育費に詳しいファイナンシャルプランナー(FP)に、注意すべきポイントを聞きました。(写真=Getty Images)

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「大学にかかるお金を考えるうえで軽視できないのが、大学に入る前、つまり受験にかかる費用です」

そう話すのは、FPの竹下さくらさんです。入学後の費用にばかり気を取られてしまうかもしれませんが、まずは受験に関する主な費用を確認しておきましょう。

「4~5校ほど受ける受験生も多いので、その場合、出願費用だけでも十数万円かかる計算になります。自宅から遠方の大学を受験する場合は、交通費や宿泊費もかかります。保護者も同行するなら、費用は2倍見積もる必要がありますね」(竹下さん)

また、ほかにも受験料について気をつけるべきケースがあります。

「最近は私立大学の入試方法が多様化したことで、同じ大学の同じ学部を何度も受験できるところが増えています。例えば『共通テスト利用』『全学部日程』『個別学部日程』の3回受けられるケースです。受験のチャンスが広がるのはありがたいですが、そのぶん受験料がかかってきます」

ただし複数回受験の場合、受験料を割引する私立大学も増えています。例えば中央大学では、6学部共通選抜の受験料は3万5000円ですが、複数の学部や同じ学部でも違う教科型を併願する場合、2出願目以降の受験料は1万5000円になります(2023年度の場合)。

本命校以外にも入学金

さらに気をつけたいのが、合格後に支払う入学金です。国立大学は28万2000円、私立大学は平均24万5000円ほどですが、実際に支払う金額は、それより大きくなりがちです。それは、進学した大学のほかに、「滑り止め」などとして併願して合格した大学の入学金の納入期限が、本命校の合格発表日よりも早く、入学金をひとまず払わざるを得ないケースがあるからです。入学金を複数校に払うこともあり得るので、受験する大学・学部の入試日、合格発表日、入学金の納入期限をあらかじめ把握しておく必要があります。

「入学しなかった学校への納付金は9.9万~10.8万円程度というデータがありますが(グラフ参照)、受験生のご両親、特にきょうだいの受験を体験した方から『上の子の受験時は、予定よりもお金が多くかかった』とよく聞きます。初めての受験では、要領がわからずに入学金を払わざるを得ない状況が発生しやすいのかもしれません。平均で10万円程度ということですから、20万~30万円ほどかかることも想定しておきましょう」(竹下さん)

なお、大学入学までにかかる費用(受験費用・進学した大学への納付金・入学しなかった大学への納付金の合計)の平均は、国公立大学で67.2万円、私立大学文系で81.8万円、私立大学理系で88.8万円です。入学前に、この程度のまとまったお金が必要になります。

(2021年「教育費負担の実態調査結果」日本政策金融公庫)

教育費について家庭で話し合う

では、大学受験にかかる費用を抑える方法はあるのでしょうか。

「費用の面だけで言えば、高校の3年間でしっかりといい成績をとり、学校推薦型選抜などで合格することが最もローコストでしょう」と竹下さん。1校のみの受験となれば、出費はかなり減らせます。

しかし、志望校を一般選抜で目指すとすると、そうはいきません。すべて不合格だったり、滑り止め校以外に合格しなかったりした場合は、浪人して再起を期すこともあり得ます。その場合、予備校の費用は入塾料や授業料などを合わせて、年間100万円ほどかかります。

だからこそ、受験が本格化する前に、各家庭で話し合ってみてほしい、と竹下さんは言います。

「大学受験にかけられる金額は、家庭によって異なります。『わが家の家計では浪人は厳しい』などと、子どもに現実を話しておくのは大事なことです。そうすることで、子ども自身も早めに心の準備と受験対策ができるかもしれません」

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