(朝日検証用)SEO:医学部の6年間の学費はいくら? 国公立・私立の違いと支援制度を紹介

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2026/02/16

「医師になりたい」という夢をもつ受験生やその夢を支える保護者にとって、最初の壁になるのが金銭面です。医学部の学費は他の学部と比べて桁違いに高くなることもあり、「医学部は学費が高い」と不安を感じている人もいるでしょう。医学部の学費は、国公立や私立、地域枠などの支援制度によって負担額が異なります。この記事では、キャリアコンサルタントとして2000件以上の進路相談に応えてきた専門家が、医学部の学費の実態と利用できる支援制度を詳しく解説します。

1:医学部の6年間の学費はどれくらい?

医学部受験を検討する際、保護者が気になることの一つに学費があげられます。医学部は、国公立・私立によってその金額に差があります。ここでは、国立・公立・私立大学の医学部それぞれの学費相場について解説します。

(1)国立大学医学部の学費の相場

国立大学医学部の学費は、6年間総額で349万6800円~413万9760円です。国立大学の学費は、文部科学省によって授業料の標準額が53万5800円と定められており、原則として学部による違いはありません。医学部であっても、他学部と同じ金額で6年間学ぶことが可能です。

ただし、国立大学は標準額の20%まで授業料の値上げが認められており、上限まで値上げしている大学では年間授業料が64万2960円となります。標準額と比べると約11万円違いがあることがわかります。標準額と標準額を上限まで値上げした額それぞれの、6年間の総額と初年度納入額、内訳は下記のとおりです。

入学金 年間授業料 初年度納入額 6年間総額
標準額 28万2000円 53万5800円 81万7800円 349万6800円
最大上限額 28万2000円 64万2960円 92万4960円 413万9760円

国立大学医学部の学費(編集部作成)

このように、同じ国立大学でも6年間で約64万円の差が生じる可能性があるため、志望校の募集要項を必ず最新年度のもので確認する必要があります。

(2)公立大学医学部の学費の相場

公立大学は、学費を各大学が独自に設定しています。入学者がその大学の地域内出身かそうでないかで入学金が変わり、大学ごとの金額差が出るのが特徴です。いくつかの公立大学を例にあげて、地域内・外の入学金の違いと医学部の学費をみてみましょう。

大学名 地域 入学金 年間授業料 初年度納入額 6年間総額
横浜市立大学 14万1000円 57万3000円 71万4000円 357万9000円
28万2000円 57万3000円 85万5000円 372万円
名古屋市立大学 23万2000円 53万5800円 76万7800円 344万6800円
33万2000円 53万5800円 86万7800円 354万6800円
大阪公立大学 28万2000円 53万5800円 81万7800円 349万6800円
38万2000円 53万5800円 91万7800円 359万6800円

公立大学医学部の学費(編集部作成)
※初年度納入額、6年間の総額は、入学金と授業料のみを計算した金額で施設設備費等は考慮していません

授業料は国立大学と同水準の年間53万5800円程度が一般的です。したがって、6年間の総額は国立大学とほぼ同等の約350万円〜360万円程度に収まるケースがほとんどです。居住地の公立大学を目指すことは、経済的負担を最小限に抑える賢い戦略の一つといえるでしょう。

(3)私立大学医学部の学費の相場

日本には31校の私立大学医学部がありますが、その学費は大学によって非常に大きな幅があります。かつては「私立医学部は総額5,000万円以上」といわれた時代もありましたが、近年は優秀な学生を確保するために学費を値下げする動きが見られます。その一例として、藤田医科大学は2026年度から約828万円(従来の約2980万円から約2150万円へ)の値下げをしています。私立大学医学部31校を学費が安い順に見てみましょう。

大学名 入学金 学生納付金(6年間総額)
国際医療福祉大学 150万円 1850万円
順天堂大学 200万円 2080万円
関西医科大学 100万円 2100万円
藤田医科大学 150万円 2152万円
日本医科大学 100万円 2200万円
東京慈恵会医科大学 100万円 2250万円
慶應義塾大学 20万円 2270万円
自治医科大学 100万円 2300万円
東邦大学 150万円 2580万円
昭和医科大学 150万円 2700万円
大阪医科薬科大学 100万円 2841万円
東京医科大学 100万円 2940万円
産業医科大学 100万円 3049万円
日本大学 100万円 3310万円
岩手医科大学 200万円 3400万円
愛知医科大学 150万円 3420万円
聖マリアンナ医科大学 150万円 3482万円
東海大学 100万円 3500万円
近畿大学 100万円 3580万円
久留米大学 100万円 3620万円
獨協医科大学 150万円 3660万円
東北医科薬科大学 100万円 3700万円
埼玉医科大学 200万円 3700万円
杏林大学 150万円 3700万円
兵庫医科大学 200万円 3700万円
福岡大学 100万円 3760万円
北里大学 150万円 3890万円
帝京大学 150万円 3937万2000円
金沢医科大学 200万円 3950万円
川崎医科大学 200万円 4550万円
東京女子医科大学 200万円 4621万円

※施設設備費、実験実習費、教育充実費などを含む金額
※委託徴収金・諸会費などは含まない

6年間の総額で見ると、私立大学医学部の学費の幅が1850万円~4621万円と広いことがわかります。入学金だけで見ると、100万円~200万円が多く、慶応義塾大学のみ20万円となっています。

2:私立大学医学部の学費が高い理由

私立大学医学部の学費が国公立と比べて高額になる理由は、医学教育に必要な膨大な設備投資と人件費を、国からの補助金だけでは賄いきれないためです。

医学部では、最新の医療機器を備えた実習施設、解剖実習室、シミュレーション設備、付属病院などの維持・更新に莫大(ばくだい)な費用がかかります。また、少人数教育を実現するために多くの教員を配置する必要があり、人件費も他学部と比べて高額になります。

こうした運営費用に対し、国からの補助には差があります。2026年度予算では、国立大学全体に交付される国立大学法人運営費交付金は約1兆971億円である一方、2025年度の私立大学等経常費補助金は約2978億6194万円にとどまります。

国立大学は運営費の多くを国の交付金で賄えるため、学費を抑えることができます。一方、私立大学は国からの補助金が限られているため、運営費の大部分を学生納付金で補う必要があります。

さらに、医学部は文部科学省による入学定員の厳格な管理があり、学生数を増やして学費収入を拡大することも困難です。こうした構造的な理由から、私立大学医学部の学費は高額にならざるを得ないのです。

近年の学費値下げの動きは、大学側が経営努力や寄付金の活用、効率的な運営によってコスト削減を図った結果といえます。

3:学費以外にかかる費用は?

医学部進学を考える際、学費だけでなく学費以外の費用についても把握しておく必要があります。なぜなら教材費、実習費、そして一人暮らしをする場合の生活費は、6年間の総額で見ると決して小さくない金額になるためです。

学費以外にかかる主な項目は以下の通りです。

  • 教科書・教材費:医学専門書は1冊数万円することもある
  • 実習費・機材費:白衣、聴診器、解剖実習キットなどの購入費
  • 共用試験(CBT・OSCE)受験料:4年次に受ける全国共通試験の費用
  • 国家試験対策費:6年次には予備校の模試や対策講座の費用がかかることがある
  • 寄付金・学債:私立大学の場合、任意ですが一口数万円〜数百万円の寄付を募られることがある

これらを合わせると、6年間で100万円〜数100万円の追加費用がかかると見込んでおく必要があります。

さらに、自宅外通学(一人暮らし)をする場合は生活費がかかります。全国大学生協連の「第60回学生生活実態調査」によると、下宿生の毎月の生活費支出合計(住居費含む)は平均で13万1710円です(参照:第60回学生生活実態調査|全国大学生協連)。

これを6年間に換算すると、総額で948万3120円です。

私立大学医学部の学費に加えてこの生活費がかかるとなると、総額はさらに膨れ上がります。国公立大学であっても、自宅外通学であれば「学費350万円+生活費950万円」で約1300万円の資金が必要になる計算です。親は、学費だけでなく、こうした生活費も含めたトータルの資金計画を早めにシミュレーションしておくことが重要です。

4:医学部の学費を支援する制度は?

医学部の学費や生活費の負担は大きいものの、負担を軽減できる支援制度はいくつか存在します。奨学金制度、国の修学支援制度、大学独自の減免制度などを組み合わせることで、経済的な不安を軽減しながら医学部で学ぶことが可能です。ここでは、代表的な支援制度について具体的に紹介していきます。

(1)奨学金制度

奨学金には、返済不要の給付型と返済が必要な貸与型があります。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、最も広く利用されている制度です。

JASSOの給付型奨学金は、世帯収入などの要件を満たせば月額最大7万5800円(自宅外通学の場合)を受給できます。貸与型には利息のつかない第一種と利息のつく第二種があり、第一種は月額最大6万4000円(自宅外通学、私立大学の場合)、第二種は月額最大12万円まで借りることができます。さらに医学部・歯学部などの場合、通常枠に加えて、月額4万円の増額貸与が認められています。

地方自治体や民間団体による奨学金も数多く存在します。特に医学部生向けには、将来その地域で医師として勤務することを条件に、返済が免除される地域枠奨学金を設けている自治体もあります。こうした制度を活用すれば、学費負担を大幅に軽減しながら、卒業後のキャリアパスも見据えることができます。

(2)高等教育の修学支援新制度

2020年から始まったこの制度は、意欲ある学生が経済的理由で進学を断念することがないよう、国が強力にバックアップするものです。対象となれば、「授業料・入学金の免除または減額」と「給付型奨学金の支給」の二つの支援を同時に受けることができます。

支援の対象は、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生です。2024年度からは、多子世帯(扶養する子供が3人以上)の中間層世帯へと対象が拡大されました。

医学部は6年間と長いため、この制度を利用できるかの経済的インパクトは非常に大きいです。家庭の年収要件などを、文部科学省のシミュレーションサイトで確認してみることをおすすめします(参照:学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度|文部科学省)。

学費免除になる親の年収の条件については、以下の記事で詳しく解説しています。

(3)大学独自の学費免除・減免制度

多くの大学では、成績優秀者や経済的に困難な学生を対象とした独自の学費免除・減免制度を設けています。特に注目すべきは「地域枠」制度です。これは、「大学卒業後、指定された地域の医療機関で一定期間働くこと」を条件に、6年間の学費相当額が貸与され、条件を満たせば返還が全額免除されるという制度です。

私立大学であっても、この地域枠を利用すれば実質的に国公立大学並み、あるいはそれ以下の負担で医師になることが可能です。例えば、東北医科薬科大学は、この制度を活用することで学費負担を劇的に抑えることができます。

また、入試の成績優秀者を対象とした「特待生制度」を設けている国際医療福祉大学などの私立大学も多くあります。成績次第では学費が数千万円単位で免除されることもあるため、実力のある受験生にとっては大きなチャンスとなります。

5:学費は高くても、正しい情報で夢を叶える選択を

医学部の学費は決して安くありませんが、国公立であれば350万円程度、私立でも学費値下げの動きが進んでおり、選択肢は広がっています。

重要なのは、学費総額だけでなく、利用できる支援制度を正しく理解し、家庭の状況に合った資金計画を立てることです。給付型奨学金、貸与型奨学金、修学支援新制度、大学独自の減免制度など複数の支援を組み合わせることで、経済的負担は軽減できます。

また、地域枠奨学金のように、卒業後の進路と結びついた制度を活用すれば、学費の心配を解消しながら、地域医療に貢献するキャリアを築くことも可能です。

「お金がないから医学部は無理」と最初から選択肢を閉ざしてしまうのではなく、地域枠や特待生制度など、あらゆる可能性を検討してみてください。正しい知識を持って戦略的に準備を進めれば、受験生の「医師になりたい」という夢は、きっと現実に近づきます。

武田さゆり

武田さゆり
私立高校国語科非常勤講師。金融機関勤務、育児期間を経て2006年より現職。NPO法人xTReeE理事。国家資格キャリアコンサルタント。全国の小中学校へキャリア教育の授業を開発、実践中。NPO法人は2024年度経済産業省キャリア教育アワードで奨励賞を受賞。

(編集協力 スタジオユリグラフ・村上香純)

実習を通じて環境技術を学び、即戦力の人材を育成する

2024年の世界平均気温が産業革命以前の水準を1.55度上回った。日本の平均気温も平年を1.48度上回り、1898年の統計開始以降最も高くなった。こうして地球環境が大きく変化するなか、諸課題の解決に向けた人材を育成する「グリーンテクノロジー学科」が2026年4月、創価大学理工学部に誕生する。

「『グリーンテクノロジー』という名を冠した学科の開設は本学が日本初となります。世界的にもほとんど例がありません。地球が抱えている諸問題を解決することに特化し、先駆的にチャレンジしていく学科になります」

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実習を通じて環境技術を学び、即戦力の人材を育成する 3

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現・共生創造理工学科長で、グリーンテクノロジー学科長に就任予定の佐藤伸二郎教授はそう力強く話す。佐藤教授らが「環境技術」と呼ぶ地球環境にやさしい技術を、座学だけでなく、豊富な実習を通じて学び、課題を解決しようとする「環境人材」を育成する学科である。

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グリーンテクノロジー学科では四つの学びの分野を設定する。①地球が今どういう状態であるかを把握する「地球環境理工学」、②環境負荷を減らすための資源やエネルギーの循環を実現する社会の構築に向けた技術を身につけるための「資源循環理工学」、③環境に関するデータがどういう意味を持ち、どう分析し、どう扱うかを理解するための「環境情報処理」、④それらの技術をどう社会に実装し生かしていくかを学ぶ「グリーンテクノロジー社会実装」だ。

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