(朝日検証用)「丸の内ビジネス研修(MBT)」と「三菱海外ビジネス研修(MOBT)」。 産学連携の実践的プログラムにより社会で役立つ力を養成――成蹊大学

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2026/02/16

「個性の尊重」「品性の陶冶」「勤労の実践」を建学の精神に掲げ、社会で活躍する人材を送り出してきた成蹊大学。三菱グループとの歴史的なつながりを背景に経済界と太いパイプを持つ同大学では、そのネットワークを活かして産学連携プログラム「丸の内ビジネス研修(MBT)」「三菱海外ビジネス研修(MOBT)」を実施している。プログラムのねらいや内容をキャリア支援センター所長・戸谷希一郎教授と同センター事務室事務長・本郷有充さんに、そしてプログラムを体験した二人の学生に話を聞いた(写真提供:成蹊大学)。

約7カ月にわたり本物のビジネスを体験する

「学生一人ひとりの個性を尊重し、自ら進んで学ぶ人間を育てる」ことを目指し、きめ細やかなキャリア教育を行ってきた成蹊大学。時代の変化や社会の要請に応じてキャリア教育の内容もアップデートしており、2013年からは「丸の内ビジネス研修(MBT:Marunouchi Business Training)」を開催している。

これは、三菱グループはじめ数々の企業の協力のもと、ビジネスの中心地・丸の内で実践体験を積む産学連携の人材育成プログラムである。原則として3年生を対象とし(理工学部は大学院1年生も対象)、これまでに延べ366人の学生が参加してきた。

「MBTの参加にあたっては選考が行われますが、約3倍の倍率を突破する必要があります。それだけに、このプログラムの参加者の真剣度は高いと言えますね」とキャリア支援センター所長の戸谷教授は話す。

戸谷希一郎(とたに・きいちろう)/キャリア支援センター所長、理工学部理工学科教授。慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程修了。理化学研究所で研究員を務め、2008年、成蹊大学に着任。MBTのプログラム運営にも注力している。

プログラムは大きく分けて「学内準備研修」「丸の内研修」「インターンシップ実習」「インターンシップ成果発表会/丸の内成果発表会」の四つのステップで構成される。「学内準備研修」では、ビジネスマナー講座の受講のほか、協力企業から提示された課題に対してチームで解決法を提案する。課題は企業が実際に直面しているものばかりで、より実践的な課題解決力が試される。各チームにキャリア支援センターの担当教員が付いて伴走するものの、プログラムは基本的に学生主導で進行される。

「チームは学部学科の枠を超えた文理融合型の6人編成で、それぞれのバックグラウンドを活かして課題に挑みます。ビジネスの現場では、多様な人と協力し合って結果を出す必要があるので、この事前研修は“社会人基礎力”を身に付けるのに役立つと考えています」(戸谷教授)

「学内準備研修」の中間発表会では、企業の担当者から直接フィードバックを受ける機会もある。その後、「丸の内研修」で企業の担当者を前にプレゼンを実施。夏休みにはすべての学生がインターンシップ実習に参加し、ビジネスの現場を体感するが、課題を提供した企業以外の会社に派遣されるケースもある。

そして、プログラムの集大成となるのが「丸の内成果発表会」だ。協力企業の担当者や学内関係者ら約100人の聴衆の前でプログラムの成果を発表し、審査を経て最優秀グループが決定する。

協力企業は、2025年度はインターン11社、課題提供が5社。過去にも三菱商事、三菱重工業、三菱UFJ銀行、明治安田生命、清水建設、大正製薬をはじめ、そうそうたる有名企業が名を連ねている。なかでも三菱グループの企業が多いのは、成蹊学園と三菱が歴史的に深い関係があるためだ。

成蹊学園の創立者である中村春二と三菱財閥の四代目総帥・岩崎小弥太は、中学・高校時代の友人だった。中村の教育理念に深く共感した岩崎は成蹊学園理事長にも就任し、物心両面で学園の経営を支えた。創立から100年以上の時を経た現在も、理事長や評議員に三菱系企業の出身者が就任するなど、結びつきは強い。

「近年では三菱グループに限らず、幅広い分野の企業と関係を深めています。たとえば2025年度のMBTには、みずほフィナンシャルグループにもご協力いただくなど、多様な企業とのネットワークを構築しています」(戸谷教授)

多くの企業がMBTに参画しているのは、企業側もこのプログラムにメリットを感じているからだ。

「社員の刺激になるからと、学生が提案した課題解決策をMBTとは別に社内で発表してほしい、と依頼を受けたこともあります。MBTを経て協力企業に就職した学生は受講者の3割に及び、優秀な人材の獲得という面でも評価されているようです」(戸谷教授)

海外体験の価値を可視化し、挑戦を続けられる人材を育成

人材育成プログラムのフィールドは、国内にとどまらない。2023年からは海外での企業研修を通じて、グローバルな視野とビジネスマインド、異文化理解力などを養う「三菱海外ビジネス研修(MOBT:Mitsubishi Overseas Business Training)」をスタートした。今年3期目を迎え、延べ45人が参加している。

これまでの派遣先企業は、三菱商事クアラルンプール支店(マレーシア)、いすゞ自動車 いすゞマレーシア(マレーシア)、三菱UFJ銀行傘下のアユタヤ銀行(タイ)、大正製薬傘下のハウザン製薬(ベトナム)など、東南アジア地域が中心となっている。その理由について、キャリア支援センターの本郷氏は次のように語る。

「成長著しいASEAN地域において、ダイナミックに展開するビジネスの現場を体感してほしいというのがねらいです。さらに今年度からはキリンホールディングスのグループ会社であるライオン社(オーストラリア)が加わり、今後はインドなどへの派遣も視野に入れたいと考えています。いまの学生は内向き傾向と言われますが、海外体験の価値を可視化することで、さまざまな変化に対応しながら挑戦を続けられる人材を育てていきたいと思っています」

本郷有充(ほんごう・ありみつ)/キャリア支援センター事務室事務長。2003年に成蹊学園に入職。広報課(現・企画室広報グループ)、教務部課長を経て、2021年より現職

MOBTで特筆すべきは、往復の航空券代や現地の宿泊代などの経費に対し、上限はあるものの大学から補助が出る点だ。三菱金曜会所属企業からの寄付を原資とする「成蹊学園三菱留学生奨学金」から費用を充てるため、学生の個人負担は原則、現地での交通費や食費のみで済む。これは、昨今の円安下における渡航の難しさを考えると、学生や保護者への大きな助けとなるだろう。

MOBTも3年次生を対象としており、参加するには選考を突破する必要がある。GPAやTOEICスコアなどの条件を満たした学生を対象に募集し、書類審査を経て英語・日本語両方での面接を行い、合否が決まる。派遣前にはオリエンテーション講座や事前研修を受け、派遣先企業の事業内容について理解を深め、派遣先で学びたいことをプレゼンする。このプレゼンには現地企業のスタッフもオンラインで参加するという。そして夏休み期間を利用して渡航し、約1週間にわたって協力企業での経験を積む。

「現地研修は基本的にすべて英語で行われます。日本人の駐在員の方だけでなく、現地スタッフにも協力していただき、業務内容の説明を受け、工場などを視察するほか、現地の学生と交流したり、企業の社会貢献活動に参加したりすることもあります」(本郷氏)

帰国後、派遣先企業が抱える課題の解決策を成果発表会で提案。一連の流れを通じて、学生には大きな変化が表れるという。

「グローバルビジネスの現場を体験することで、海外就業に対する解像度が上がり、視座が高まります。また、普段はできない経験を通じて度胸や自信がつき、就活により前向きに取り組む姿勢が見られるようになります」(本郷氏)

MBT、MOBTを経て活躍するOB・OGとの“縦のつながり”

写真上:MBTの成果発表会 :MOBTでの工場見学の様子(提供:成蹊大学)

MBT、MOBTでの経験は就職にも有利に働いているようだ。成蹊大学の今春の卒業生の有名企業400社への実就職率は、22.2%(※1)。これだけでも十分に優秀な数字と言えるが、MBT参加学生に限ると57.1%、MOBT参加学生は46.7%に跳ね上がる。

(※1)出典:「2025年有名企業400社実就職率ランキング」(大学通信)。「実就職率(%)は、400社への就職者数÷〔卒業生(修了者)数-大学院進学者数〕×100で算出」。全体:392名÷(1,868名-103名)×100=22.20%/MBT:16名÷(29名-1名)×100=57.14%。MOBT:7名÷(15名-0名)×100=46.67%(MBTとMOBTの実就職率は成蹊大学が算出)

「協力企業はもちろんですが、MBT、MOBTの活動に対する評価が高まるにつれ、『このプログラムに参加している学生に会ってみたい』と考える企業が増えているようです」と戸谷教授は言う。2023年からは、MBT、MOBTを経験し、すでに社会で活躍している先輩たちが、自身の就活体験や現在の仕事内容などについて現役生と対話するフォローアップセミナーも開催。「こうした縦の連携も、今後は充実させていきたいと思っています」

現在、成蹊大学では3〜4年生の約3人に1人がキャリア支援センターの個別相談を利用し、そのうち約85%が大手企業から内定を得ているという。MBT、MOBTをはじめ、キャリア支援センターでは学生のキャリア形成に対して全面的にバックアップ、エントリーシートの作成から面接練習まできめ細やかな対応をしている。

「比較的小規模な大学だからこそ可能、ということはあると思いますね。すべての学部学科が吉祥寺キャンパスに集まっているので、文系・理系の学生が一緒に学ぶことで多様性に触れ、総合的な成長が期待できる。それが本学の特長と言えるのではないでしょうか」(本郷氏)

MBT経験者に聞きました――

「MBTは人生の選択肢を広げるための貴重な機会」

〜理工学部電気電子専攻4年・相川達さん

MBTを知ったきっかけは、1年次に受講したビジネストレーニングセミナーの授業です。学生時代に実際のビジネスの現場を知ることができるという点に興味が湧き、応募しました。

事前に行われた準備研修で編成された私たちのチームは、AGC株式会社から提供された「2050年、大量生産をしなくなった世界のビジネスモデルを考える」という課題に取り組みました。他のメンバーは文学部、法学部、経営学部の学生で、それぞれに異なるバックグラウンドを持つため、考え方や意見が異なります。私は理系ということもあって現実的に思考するのですが、文学部や経営学部の学生は私が思いもよらなかったアイデアを次々と出してくる。これは大いに刺激になりました。

毎週1回、MBTの講座で顔を合わせるのですが、期限までにプレゼンができる状態に仕上げるにはそれだけでは時間が足りず、オンラインでの話し合いが深夜に及んだことも何度かあります。正解のない問いに挑むのはとてもハードで、意見がぶつかり合うこともありましたが、一つの目標に向かって仲間と力を合わせる過程は、これまでにない貴重な経験になりました。

インターンシップ実習では、三菱電機の受配電システム製作所(香川県)の品質保証部で、2週間にわたりOJTを受けました。品質保証部は、プロダクトの開発から完成まで、品質を担保しながらコストのバランスも考慮するという点で製造業の中核を担っています。また、さまざまな部署と関わるという点でも魅力を感じました。この経験が、進路を考える上でとても有意義だったと思っています。

3年生の冬に、個人的に三菱重工業の品質保証部でインターンに臨んだのですが、参加の選考過程でもMBTでのインターンシップ実習の経験が役立ちました。最終的に三菱重工業から内定をいただいたのですが、これはMBTに参加したことも要因の一つだと思います。

MBTでプレゼンに臨む相川さん

MBTはOB・OGのネットワークが充実しているのも魅力の一つです。3年次の秋に開催されたフォローアップセミナーでは三菱重工業に就職した先輩と知り合い、どのような仕事をしているのか聞かせていただき、その後OB訪問もしました。志望する企業にMBTの先輩がいることは、情報収集や心理的な面でのメリットが大きいと実感しています。

大学時代は、勉強以外の活動も大きな財産になります。理工学部の場合、他大学だと交通の便が良くない場所にあったり、他の学部と接する機会が少なかったりしますが、成蹊大はワンキャンパスなのでいろいろな学部の学生と関わることができ、部活動にも参加しやすい。私は学生ボランティア本部で300人を率いるリーダーとして地域活性化などの活動に打ち込みましたが、これもワンキャンパスだからこそできたものだと思います。

卒業後は三菱重工業で、発電事業領域での最終引渡し業務を担当したいと考えています。MBTは自分の人生の選択肢を広げるための貴重な機会でした。ここでの経験をステップにして、MBTでお世話になったOB・OGの方々のように、社会で自分の道を切り拓いていきたいと思っています。

MOBT経験者に聞きました――

「MOBTでの学びが就活に直結しました」

〜文学部英語英米文学科4年・吉田亜美さん

私はもともと海外に興味があり、2年次に1カ月間、ニュージーランドに短期留学をしました。ただ、海外でビジネスの現場を体験する機会はそうそうありません。MOBTはそのチャンスを得られる貴重な場だと感じ、参加を希望しました。

研修先は第4希望まで出すことができ、私は、第1希望をミツビシ・モーターズ・タイランドにしました。車が好きで自動車業界に興味があったことや、同社のテストコースを走行できることが志望の理由です。

事前研修は3人でチームを組み、「自動車業界が直面している100年に一度の変革とは何か」「三菱自動車の世界戦略と課題」「あったらいいなと思う未来の車」という三つの課題に挑みました。私は主に「世界戦略と課題」を担当。同社が中長期でどのような事業展開を計画しているかを調べ、「車は買わずにシェアする」という考え方が広まりつつある中で、どうすれば車をもっと買ってもらえるのか、担当の先生に相談しながらブラッシュアップする日々が続きました。

タイでの現地研修は、朝から晩までびっしりスケジュールが組まれていて、とても充実していました。前半はタイのチョンブリー県の工業地帯で、車の生産ラインを見学。念願のテストコースで走行したほか、港湾を視察して車の輸出入業務について学び、日本郵船の方から話を聞くこともできました。

現地研修の後半は、バンコク本社で各部署の方とのディスカッションが中心でした。各部署が担う役割や、抱えている課題、仕事に対する社員の方々の思いなどを知り、海外での事業拡大のためには、現地の文化や言語を学び、それを自国に持ち帰って戦略を考える必要があることを学びました。

また、現地のユーザー調査のために青果市場にも足を運びました。ピックアップトラックの利用状況や、車を改造した意図などをユーザーの方々にインタビュー。この時も社員の方がタイ語に通訳をしてくださるなど、サポートしてくださいました。MOBTは資金面の援助も充実しています。飛行機代とホテル代を大学に出してもらえたので、自己負担が数万円程度で済んだのは本当にありがたかったです。

テストコースでの走行を経験した吉田さん

MOBTでの経験は就職活動にも有利に働いたと感じています。どの企業からも「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」について聞かれましたが、MOBTでの経験を語ったことで、良い印象を与えることができたと思います。グローバルビジネスの現場を肌で感じたことや、特別なプログラムに挑戦する気概を評価してもらえたのではないかと自負しています。

就活では業界を絞らず、人事部門を志望して活動しました。人事の仕事に興味を抱いたのは、MOBTの現地研修で各部署の方々に話を聞き、働く人を支える人事の重要性を認識したことが影響しています。

将来的には海外で働いてみたい思いもありますが、まずは国内で自分の仕事の基盤を作りたいと思っています。ミツビシ・モーターズ・タイランドの駐在員の方が「海外で働くには自国のことをよく知っておく必要がある」とおっしゃっていたのが非常に印象的で、日本のことについてももっと学んでいきたいです。

ワンキャンパスで文系理系の垣根を超えた交流ができ、他学部他学科の授業を履修できるのは成蹊大の大きな魅力だと思います。私は社会学の授業をいくつも受講したことで、働くことに対する視野が広がり、多様な業界での就活に役立ちました。成蹊大には自分が求めれば、どんどん学びを深められる環境があります。これから入学するみなさんには、ぜひそのリソースを思う存分活用してほしいと思います。

<詳しくはこちらへ>

成蹊大学キャリア支援センター 丸の内ビジネス研修(MBT)
https://www.seikei.ac.jp/university/job/for_student/mbt/
成蹊大学キャリア支援センター 三菱海外ビジネス研修(MOBT)
https://www.seikei.ac.jp/university/job/for_student/mobt/

取材/音部美穂 撮影/篠田英美 制作/朝日新聞出版メディアプロデュース部ブランドスタジオ

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